想定を外れるfool logic

『鴨乃橋ロンの禁断推理』

 

このアニメのopは、UNISON SQUARE GARDENの「いけない fool logic」だ。

このアニメは、opに登場する「fool」という言葉が似合いすぎるアニメだ。

 

まず、「fool」の意味を確認しておく。

ジーニアス英和辞典 第4版

「fool 」名詞

①ばか者

②道化師

(ウィズダム英和辞典 第3版を確認すると''カモ''なんて意味もあるらしい。まさにこのアニメ向き!)

 

これらの記述から「fool」は、ばかという意味らしいことが分かる。

 

私がこのアニメを「fool」という言葉が似合いすぎるアニメだと思う理由は、作中で連発されるボケと作中でのネーミングセンスにある。

 

まずボケに関しては、

常識と論理の外に出るボケがよく登場する。

例えば、登場人物の1人「鴨乃橋ロン」(以下ロン)は、黒蜜を飲んでいる。原液で飲んだら喉が焼けそうなものをゼリー飲料のパックで飲んでいる。

飲めんやろ普通。

 

 

また、主人公の「一色都々丸」※1(以下一色)の女上司「雨宮」(以下雨宮)もボケに一役買っている。

雨宮は、刑事の能力に応じて担当事件を振り分ける任にある。そのため、過去に犯人を取り逃したことのある一色には大きな事件の同行を許さず、取り留めのない事件を任せるか、待機を命じている。個人の能力を成果から把握している上司だと言えるだろう。

また屈強な男性の部下達にも堂々と指示を出しており、強い女という呼称が相応しい人物だ。しかしそんな人物が、ロンの「犯人追い詰めて殺す病」を見た時に

 

「何あれ……かっこいい……」と頬を染めるのだ。

 

 

えっ、そうなる?(喜)

 

 

ちなみに「犯人追い詰めて殺す病」とは、ロンの持病(?)である。

犯人を明かした時にロンが特殊な力で犯人を操り、犯人を自殺させようとしてしまう病だ。ロンはこれを無意識で行ってしまうらしい。

このモードに入った時のロンの瞳はプリズムのように輝き綺麗だ。だが、犯人を殺めようとしているのを見て惚れるのも中々である。

 

 

このボケは常識や論理から外れた方向にキャラクターが動いているからこそ生じる笑いだ。

ただ、この常識や論理が先入観や偏見である場合もあるから、笑えるのは自分だけだったりもするのであろうかと思うとゾッとする……。

 

 

そして2つ目のこのアニメに「fool」という言葉が似合う理由、単純なネーミングセンスだ。

 

2話でロンは偽名を使い、貯金箱からお金が無くなった事件を解決して欲しい依頼者の自宅を尋ねる。その際にロンが使った偽名が「金貯まる金男」であった。

 

 

なんだ、「金貯まる金男」って。

銀行書類の記入例か。

 

この単純さが面白い。難しいことが分からなくても笑えるネーミングセンスが本当に大好きだ。

 

 

「fool」とは常識や論理から逸れてる面白さと単純すぎるが故の面白さのことであると思う。

想定から逸れるキャラクターの様子と単純すぎるギャグに笑わされていよう。

では、私もクッションでできた柔らかい床、通称「怠惰の床」に倒れるロンみたいに自宅の床に倒れてみる。あ、いたっ。 

 

 

 

これが「怠惰の床」

 

 

※1

一色の三白眼表情好き